訪問入浴と訪問介護の違いとは?サービスの流れや所要時間などについても解説!
訪問入浴介護と訪問介護は何が違うんだろう?
訪問入浴介護は実際にどのような流れでサービスが行われるの?
本コンテンツではサービスの流れや所要時間、メリットやデメリットも含めて解説をしていきます。
訪問入浴介護と訪問介護の違いについて
訪問入浴を簡単に説明すると
- 自宅のお風呂では入浴が困難な人に対して、専用の浴槽を使用して入浴の援助をする
- 看護師による健康チェックがあるので安心感が高い
- 3人1組でサポートを行うので入浴時の安全性が高い
訪問介護を簡単に説明すると
- 入浴だけではなく、調理や洗濯、衣類の整理など日常生活の援助をする
- 食事やトイレへの誘導、身体の清拭などの援助も受けられる
- 基本的には1名でサービスを行う
上記を踏まえて訪問入浴と訪問介護の違いは、利用者の身体の状況により必要とする介護の内容がそもそも違うことがわかります。
訪問介護では援助を受けることで自立した日常生活を営むことができる方が多いのに対し、訪問入浴の利用者は寝たきりや車椅子での生活、歩行が困難な方が対象となってきます。そのため利用者の中には高齢者だけではなく身体に障がいを持っている方もいらっしゃいます。
訪問入浴を必要とする方と要介護認定
要介護認定とは、7段階で必要とする介護の重さを表したものです。要介護認定は市区町村の窓口で申請を行い、訪問調査や医師の意見書、一次判定(コンピューター)、二次判定(審査会)の流れを経て取得できます。
要介護認定を取得すると、介護保険サービスを利用することができるようになり、自宅で生活をしながら生活または身体の介護を受けられるようになります。
日本には全体で約682万人(令和2年)もの要介護・要支援を必要とする方がいます。そのうち訪問入浴を必要とするのは要介護3以上の方で、約234万人もの方々がいる状況です。
しかし、事業者数が1700と不足している結果、必要とする人はいるのにサービスを受けられないのが現状です。
詳しくは経営の側面からみる訪問入浴のページを閲覧ください。
訪問入浴サービスの提供の流れ
訪問入浴は看護職員1人と介護職員2人の3人1組で訪問します。所要時間としましては1件50分前後が平均です。
1.入浴前の健康チェック
利用者の健康チェックを行います。
看護師が脈拍や血圧、体温などの健康状態を確認し、問題がなければサービスの提供を行います。
2.入浴の準備
スタッフが浴槽の用意やお湯張りをします。また脱衣のお手伝いもします。
3.入浴
利用者の希望にそって髪や身体を洗い、全身浴や部分浴を行います。
入浴後はシャワーで上がり湯をかけます。
4.健康チェック・片付け
入浴後は着衣を行い、健康状態に変化がないかなどの確認を行います。
同時に浴槽などの片付けを行い終了となります。
訪問入浴を利用するメリット・デメリット
訪問入浴は訪問介護よりも利用する際の費用が大きいため、自己負担額も増してしまいますが、それよりも大きなメリットがあります。
メリット
- 3人1組でサービスの提供を行うとで安全性が比較的高い
- 看護師がサービス提供の前後で健康チェックを行うので安心できる
- 利用者の清潔を保てるだけではなく、介護者の負担も軽減できる
- ご自宅という慣れ親しんだ場所で入浴できるためリラックスして受けられる
デメリット
- 費用が訪問介護の費用よりも大きい
訪問介護でも入浴のサポートは行えますが、スタッフ1名でご自宅の浴槽を使用して行うため、利用者がある程度は自身で体勢を保てる状態である必要があります。
費用は上がってしまいますが、訪問入浴であればスタッフ3名で対応を行い、浴槽も専用のものを用意しているため、ご自宅の浴槽の大きさに左右されることなく、サービスを受けていただけます。
訪問入浴と訪問介護、結局どちらがいいのか
ご自身で体を動かすことが困難な場合や、必要とする介護の度合いが高い場合には、訪問入浴の利用をおすすめします。
また、ご自宅の浴槽がせまく、ご家族や介護のプロであっても困難な場合には、事故が起こるリスクもあります。安心で安全に入浴がしたいという際には訪問入浴を利用いただくのが良いでしょう。